
行雲流水
こううんりゅうすい
行く雲、流れる水は今に留まることはない。雲の姿は時と共に移り変わり、消えてはまた現れる。水は集まり姿を変え、とめどなく流れていく。 一箇所に止まることなく修行する禅宗の修行僧を雲水と呼ぶが、まさに行雲流水の心を持った者と言える。
この禅語は、何事にも執着せず、こだわらず、例え困難に出会っても、雲のように何にも囚われず自然の流れるままに行き、水のように姿や形を変えて乗り越えるという教えである。
常に変化すること、変わり続けることの大切さ「無常」を客人と共有したい時には、私はこの禅語を掛ける。
この禅語をイメージして水指を創作した、次のようなメッセージを込めて。
水指 銘「雲水」2014 sato So-U
size H:180mm W:200mm
茶の湯の器 佐藤 宗雄作品集
心に届けるメッセージ「こころの時間5」より
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| 睦月 | 一座建立 いちざこんりゅう | 和気兆豊年 わき ほうねんを きざす | ⻘松多寿色 せいしょうじゅしょくおおし |
| 如月 | 掬水月在手 みずをすくえばつきはてにあり | 梅花和雪⾹ ばいか ゆきにわして かんばし | 雪裏梅華 せつりのばいか |
| 弥生 | 一花開天下春 いっかひらいて てんかのはる | 百花為誰開 ひゃっかたがためにひらく | 春色無高下 しゅんしょく こうげ なし |
| 卯月 | 一華開五葉 いっか ごように ひらく | 弄花香満衣 はなをろうすればこうえにみつ | 柳緑花紅 やなぎはみどりはなはくれない |
| 皐月 | 薫風自南来 くんぷうみなみよりきたる | 吟風一様松 かぜにぎんずいちようのまつ | 青山緑水 せいざんりょくすい |
| 水無月 | 清流無間断 せいりゅうかんだんなし | 雨後青山青転青 うごせいざんあおしうたたあおし | 水滴々 みずてきてき |
| 文月 | 瀧 直下三千丈 たき ちょっかさんぜんじょう | 雲悠々水潺々 くもゆうゆうみずせんせん | 清寥寥白的的 せいりょうりょうはくてきてき |
| 葉月 | 行雲流水 こううんりゅうすい | 澗水湛如藍 かんすいたたえてあいのごとし | 山是山水是水 やまこれやま みずこれみず |
| 長月 | 中有風露香 なかに ふうろの かおり あり | 萬⾥無⽚雲 ばんりへんうんなし | 昨夜一声雁 さくやいっせいのかり |
| 神無月 | 吾⼼似秋⽉ わがこころ しゅうげつににたり | 吾唯足知 われただたるをしる | 直⼼是道場 じきしんこれどうじょう |
| 霜月 | 他不是吾 たはこれわれにあらず | 楓葉経霜紅 ふうようしもをへてくれないなり | 開門落葉多 もんをひらけばらくようおおし |
| 師走 | 看々臘⽉尽 みよみよ ろうげつ つく | 紅爐⼀点雪 こうろじょういってんのゆき | 庭寒月色深 にわさむくしてげっしょくふかし |
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茶の湯 二十四節気 学びのハンドブック |
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-peace of mind-こころに届ける51の詩 Vol.5 2025.11 |